2019年5月8日水曜日


会津・喜多方・磐梯山の旅

令和元年の連休後半に、津田専務家族は、幕末維新の長州をいまだに仇敵とも呼んでいる会津方面に足を伸ばしてきました。

 1日目の朝、山口から飛行機、列車を乗り継いで、会津若松の南西にある「芦の牧温泉」に宿をとりました。
 


  南会津の「芦ノ牧温泉」は、深い渓谷の断崖絶壁に温泉旅館が点在するという温泉郷。ここはかつて千数百年も昔、旅の老僧によって発見されたという伝説があり、地理的に袋小路の奥に位置していたことから「幻の温泉郷」と言われたミステリアスな歴史があります。泉質は、カルシウム・ナトリウムー硫酸塩・塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)です。

宿に着くとフロントから半地下のステージで三味線(民謡、唄なし)のおもてなしがありました。

 

列車からは猪苗代湖が見えてくるあたりから、磐梯山が良く見えました。


磐梯山(ばんだいさん)は福島県耶麻郡猪苗代町磐梯町北塩原村にまたがる標高1,819mので、会津盆地側からは、綺麗な三角の頂が見えることから会津富士)、あるいは民謡にあるように会津磐梯山とも呼ばれています。日本百名山に選定されており、福島県のシンボルの一つとされており、単独峰なので、東西南北あらゆる方面からでもよく見えます。

 翌日は、レンタカーで会津若松市内を散策、まずは、「会津武家屋敷」からです。
 (西郷頼母の屋敷) 

会津武士道を中心とした会津の歴史、文化の伝承と発信を使命とする施設が「歴史感動ミュージアム会津武家屋敷」。2300坪及ぶ会津藩家老西郷頼母邸は、けやき・ひのき・杉材を使用した和様建築の豪華壮大な造りとなっており、表門に足を踏み入れると、そこからもうタイムスリップ、会津武士の生活が偲ばれます。

西郷家は重臣(藩祖以来)で戊辰戦争の際の当主は国家老1700石の西郷頼母近悳(ちかのり)でした。頼母は田中土佐と共に会津藩主松平容保(かたもり)に京都守護職辞退を進言しました。そのため容保公から怒りを買い、家老職を解任されました。戊辰戦争がおこると、家老職に復帰し、白河口総督として、戦いますが、「白河口の戦い」で敗れ、会津へ戻ります。その後、長男・吉十郎を連れて会津から脱出します。西軍が城下町に乱入したとき、家族ら21人は、屋敷の中で辞世の句を残して自決しました。


福島県会津若松に位置する鶴ヶ城は、戊辰戦争の際に新政府軍の猛攻を前にしても落ちなかったと言われる難攻不落の城として有名です。1384年に築城されてから、幾度もの改修を経て、天下の名城となりました。残念ながら明治時代に入った1874年に石垣だけを残して取り壊されてしまいました。多くの人の寄付により、1974年に鶴ケ城本体が蘇りました。天守閣の内部は郷土博物館となっており、会津の歴史にふれることができます。

(中央右手前が飯盛山です。)

会津藩は、江戸時代に入ると二代将軍秀忠の庶子で、家光の実弟、保科正之が入封するにあたって、藩主家の安定を見ます。 
 会津若松は奥羽の外様各藩を押さえる扇の要であり、信頼篤い家門大名を配置する必要がありました。
 保科正之は、叔父として幼い四代将軍家綱を実直に補佐し、幕政でも活躍。この保科正之を藩祖として、幕末の容保まで、ご家門親藩の中でも越前松平家に次ぐ家格の大名家として、幕府の柱石となっています。

飯盛山:会津若松市の中心部から少し東側にある標高314mの山、またその周辺をいいます。白虎隊自刃の地としても知られています。
 

  喜多方に向かう道すがら、定評のあるラーメン食堂に寄りました。「喜多方ラーメン」は、札幌・博多と並ぶ日本三大ラーメンの一つとも言われており、あっさりとした醤油ベースのスープはキラキラと透き通り、素材の風味が豊かで味わい深く、ちぢれ麺とよくマッチして正に絶品です。

塩もありますが、ここは王道の醤油にしました。人気店というだけあり、13時を過ぎてはいても、待ち時間は45分でした。


会津塗は、室町時代、この地方の豪族が、漆の木を植えることを奨励したのが始まりです。

安土桃山時代に、近江の武将が会津を支配することになり、近江の漆器職人を呼び寄せ、その技法を会津に広め、漆を使った工芸の養成と技術の進歩を図ったため、会津の漆器作りは一気に産業化されました。

「塗りの里」という販売&カフェ店でいただいたコーヒーカップも会津塗で、手触りもやさしいものでした。

裏磐梯を廻って、この日の宿、星野リゾート 磐梯山温泉ホテル」に車を走らせました。

磐梯山麓から汲み上げる掛け流しの温泉を備えるリゾートホテルで、会津モダンをコンセプトにした客室は、和のなごみと洋の寛ぎになっているそうです。会津磐梯山の麓、猪苗代湖を眼前にする高原ほてるは、温水プール、スパ、 源泉かけ流しの温泉が揃っています。
 (ホテルのやや山寄りからは猪苗代湖が見える)

 (途中の山にはまだ雪が残っている)
 
 裏磐梯にある「五色沼」は、「五色沼湖沼群」と言い、毘沙門沼・赤沼・みどろ沼・竜沼・弁天沼・るり沼・青沼・柳沼などの数多くの湖沼の総称です。
 沼によって、エメラルドグリーン、コバルトブルー、ターコイズブルー、エメラルドブルー、パステルブルーと色が違う不思議な場所で「神秘の湖沼」と言われる。

 
今回は、毘沙門沼のみを見る事が出来ました。

五色沼の中で最大の沼が『毘沙門沼』です。標高780mに位置し、周囲4㎞、深さ13m、沼の水は無色透明ですが、湖底から酸性の鉱泉が湧き酸性の水は温泉のアルカリ成分によって中和。光のスペクトル「アロフェン」により、晴天には太陽の光を受けてコバルトブルーの美しい色が見られました。


「諸橋近代美術館」は、五色沼の毘沙門沼のすぐ近くにあります。シュルレアリスムの巨匠サルバドール・ダリの作品において、世界第4位の所蔵数、かつ、ダリの出身国スペイン国外においては、アメリカに次いで世界第2位の所蔵数、更には、アジアで唯一のダリ常設美術館として知られています。郡山市に本社を置くスポーツ・アパレル用品小売店「ゼビオ」の創立者・諸橋廷蔵のコレクションを基に設立されて現在に至っています。開館20周年記念展が開催されており、ダリの作品を堪能できました。

「道の駅猪苗代」は、福島県耶麻郡猪苗代町にある国道115道の駅です。火山や豪雪などの災害に備えた防災拠点機能とヘリポートがある珍しい道の駅です。駐車場も満杯、家族連れでごったがやしており、昼食も40分待ちでした。


 福島駅で車を返し、帰路につきました。